蘭越町「新見温泉」
100年以上の歴を刻みながら惜しくも2016年廃業した新見温泉。しかし再開を求める声も多かった。そこで再開へ向けて動き出すことになった。建物などはこの地で温泉を発見して以来続いてきた新見家が成り手不足と経営者の高齢化で手放すこととなったものの、商売目的ではなく、温泉を大事にしてくれる人に継ぎたい。そうした考えからいくつか名乗りを上げた企業の中から選ばれたのが現在の経営者である札幌の旅行会社クールスター。この会社が札幌観光バスのグループ企業というから驚きだ。
こうして一旦消えた新見温泉の灯がともることになり、再開したのが2017年1月の頃。
このページでは既に新見温泉は紹介済みではあるが、新たにスターをを切りまた歴史を刻み始めた新見温泉を改めて取り上げることとした。
館内は閉館前と全く変わりないものの、残念ながら2つあった浴室のうち、蒸気風呂や新見名物の打たせ湯があった第1浴場が廃止されてしまった。新見温泉と言えば昔から続くのが打たせ湯であったが、これが新見温泉から失われたのは残念なところ。
再開後は第二浴場のみでの経営となったが、こちらも混浴だった露天が男女で仕切られてしまった。時代の流れとはいえこの辺りも新見温泉らしさが失われた点と言えなくもない。
経営を極限まで絞った結果、宿泊も部屋はたくさんあるものの、1日5室のみの営業となったほか、新たに月曜日が休館日となった。ただ100年の歴史を刻み、しかもニセコ地区には温泉が数あれど、新見温泉のお湯には新見温泉でしか入ることができないため、再開となったのは喜ばしい限りだ。これからも新見温泉の火が再び消えることがないことを願いたい。
なお老朽化した建物をそのうち建て替える計画もあるようだが、そうなると新見温泉らしさ、老舗らしさ、渓谷の奥にひっそりとある秘湯感が失われてしまうように思うので、現状維持に期待したい。
17年6月事実上の閉館
住所:磯谷郡蘭越町新見1
日帰り営業時間:10:00〜19:00
定休日:月曜 祝日の場合は翌日
入浴料800円
施設 | 温泉自体 | 景観 | 秘湯度 | アクセス | 総合評価 |
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