定山渓・札幌市ライラック荘
札幌の奥座敷定山渓にある公営の温泉がライラック荘である。正式には「社会福祉法人 光華園 老人休養ホーム 札幌市ライラック荘」である。
露天などの施設はなく、浴室には１つ内湯の湯船があるだけであるが、徹底して源泉かけ流し、そして清潔な浴室を保持を行っている。
毎日２３時からの清掃は水洗いのみだが、８時〜１０時までの清掃では洗剤等を用いて磨き上げる清掃方法をとっている。当然であるが清掃の際には湯船のお湯は完全換水をしている。
というのは、レジオネラ菌の発生を防ぐためである。レジオネラ菌の発生を抑えるには消毒殺菌等がもっともであるが、源泉１００％にこだわるライラック荘ではそうした薬剤を使わずに、清掃をきっちりとやることでお湯を、そして浴室を常に清潔に保ち菌の発生を抑えているのである。そうすることで気持ちよく利用してもらえると施設側では考えているようである。
またここは老人保養センターということもあり、菌類に感染しやすい高齢者が菌に感染するのを防ぐ目的もあるのではないだろうか。
ライラック荘では源泉１００％にこだわっているのだが、清掃時に換水する際にはどうしても熱交換器の処理する能力を上回る量の湯が必要となる。そのため換水の際のみ１〜２割加水による温度調整を行っているが、そのほかは熱交換により温度を下げて湯船に注いでいるため、供給量から計算すると清掃から３時間ほどで湯船の湯がほぼ源泉１００％に近い状態になるという。
そうした情報をきちんとうるさいほど、そして可能な限り公表しているというのも湯にこだわっている証であるし、信頼できるといえるのではないだろうか。
お湯は無色透明であるが、若干ではあるがほのかに温泉らしい匂いがする。
程よい温度であるためじっくりと体をお湯に沈めることができる。またなによりきれいな浴室なので安心して入浴を楽しむことができる。
休憩室は１５時までの利用だが指定席となっており、入館料に指定席料金も含まれている。
宿泊料金が１泊２食で４３００円からというのも利用しやすいのではないだろうか。
日帰り入浴は１０時〜１７時までとなっている。
第１・３日曜休館日 ただし月曜が休日で連休の場合は営業し、第２・４日曜のいずれかに変更となる。
２０１０年３月２０日をもって老朽化により廃止。
| 施設 | 温泉自体 | 景観 | 秘湯度 | アクセス | 総合評価 |
４ | ３ | ３ | ２ | ４ | ４ |
日帰り入浴：４５０円 冬季は暖房費としてプラス１５０円
※画像をクリックすると別画面で見ることができます。
浴室の様子